運を掴む/横内祐一郎
- 作者: 横内祐一郎
- 出版社/メーカー: 学研
- 発売日: 1994/06
- メディア: 単行本
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農業を一生の仕事にしようと思っていた矢先、有名な農業経済学者の講演会で、これからの農業に未来はないという話を聞く。これをきっかけに、転身を決める。
富士弦楽器は、はじめはバイオリンを製造するも、市場性のなさにギター製造への方針を転換。ギター作りの経験など皆無の状態からのスタート。当時、ギターの供給不足だった時代背景も手伝って、販売直後の注文数は一気に三千本。6ヶ月間必死で製造して出荷するも、音が合わないクレームで千本が返品され経営危機に陥るが、大学の先生から音階理論を学び、製品の改良に努めることでなんとか乗り切る。
国内での成功にとどまらず、海外進出をもくろみ、単身渡米。言葉の壁に途方にくれるも、親切なアメリカ人夫婦に英語を教えてもらったことで、ようやく営業活動ができるようになり、成功をおさめる。
今、自分にないもので勝負するというのは、非常に怖い。年を重ねるほどに、未知のことにチャレンジするというのは億劫になる。若い時ほど、失敗に対しておおらかに見てもらえないし、恥をかきたくないというプライドもある。
しかし、そこでとどまってしまっては、自分で自分の世界を狭くしてしまう。横山社長は農業においても、ギター会社にしても出発点はまったくの素人。誰だってはじめはそうだ。失敗を成功につなげようとして努力するから、プロになっていく。これが大事。
以前から、アメリカに行って仕事がしたいと考えているが、この本を読んでますますその思いが強くなった。人生は一度きり。なんとかして、アメリカへ行く機会を作らねば。