指示メール

上司から送られてくる指示メールについて思う。

たいていの指示メールは「…してください。」と書かれてある。上司からの指示なので、返信は「はい、了解しました」となる。上司からの指示だからといって、その内容によっては、受け入れ難いものも中にはある。そこまでのレベルでなくとも、少々意見を言いたいものもある。対面であれば「それにはこういう事情があって…」「なんだ、そういうことなら、こうしようじゃないか」と気軽に軌道修正できるのだが、メールで微妙なニュアンスを伝えようとするのは非常に難しいので、つい面倒になって「はい、わかりました」と返信してしまう。

こういうことって、結構多いんじゃないだろうか?

日々の忙しさの中で、指示をするために部下と時間を合わせることが難しい場面は多い。また、上司は対面で部下の顔色を伺いながら指示をするよりも、メールの方が気が楽だという面もある。だからこそ、ついメールでの指示を多用してしまうのだが、よく考えてみると、文章だけで正しく伝える能力、読み取れる能力が双方にあることが前提でなければ成り立たないコミュニケーションの手段なのではないか?

ちょっとした言葉の使い方の違いが、誤解を生み、部下との距離を遠ざけてしまうかもしれない。上司にとって指示メールは気軽なものであっても、部下にしてみれば、有無を言わせぬ押し付けメールと取れないこともない。

対面であれば、言葉のほかにも、表情や声のトーン、身振り手振りなどが加わるので、自分の伝えたいことが正しく伝わりやすい。しかしながら、メールには文字情報しかないので、誤解を生みやすい。メールはとても便利だけど、適性を考えず安易に頼ってしまうのは、あまり良くないようだ。