ゆとりの時間

会社では利益を上げるため、無駄を省いて効率を上げましょうと唱える。水の出しっぱなしや電気のつけっぱなしなど、必要のないところにエネルギーを使うのは意味がないので、これはやめるべき。反論の余地はない。

しかし、人の作業効率についてはどうなのだろう?生産性を上げろと言われれば、とにかく作業に没頭することになる。他の人との他愛のない会話など時間の無駄だ、おまけに他の人の邪魔になるからと遠慮しがちになる。それぞれが自分の世界にこもっていく。そうなるとコミュニケーションが取りづらくなり、やがて人間関係がギスギスし出す。

効率を求めるあまり、本来必要な無駄まで取り除いてしまって、うまくいかなくなる。そういう面もあるのではないだろうか。社内の人間関係がギクシャクするくらいなら、効率化の推進なんて、逆効果じゃない?

数年前、ゆとり教育とやらが流行って、どこの学校でも休日が増え、授業時間数が減った。しかし、その代償として学力の低下を招き、見直しをせざるを得なくなっている。会社にもゆとり制度を導入したら、売り上げ低下と実力低下へと進んでいくのだろうか?大人だからそんな事態にはならないよとは言い切れないだろう。

う〜ん、どっちへ転んでも問題ありだ。一体、どうしたものだろう?