収益性の分析

総資本経常利益率総資本経常利益率=経常利益÷総資本×100)
投下した総資本に対して、どれだけの経常利益を生み出したのかを判断する指標のこと。数値が高ければ高いほど、効率的に利益を生み出しているということになる。一般的には8〜10%以上は必要。借入金が多いと、支払利息で経常利益が圧迫され、率が下がる。よって、自己資本比率が高い会社ほど、率が良くなる。付加価値を上げるのは簡単ではないので、借金の返済、新規借り入れをしないなどの対策が、一の手になるかな。

売上高経常利益率売上高経常利益率=経常利益÷売上高×100)
営業外損益も含まれているので、本業の稼ぎだけではない。営業外費用のほとんどは借入金に対する支払利息なので、率を上げるには、借り入れを減らす対策が必要。一般的に5%以上は必要。売上が上がったといって単純には喜べない。仕入れが上がった、費用が増えた、支払利息が増えたなどの要因で、最終的な経常利益が残っていなかったら、何にもならない。売上は上がらずとも、仕入れ値を下げてもらうよう交渉したり、販管費の無駄を見直して節約したりすれば、経常利益は上がる。売上が上がらない状況があるのなら、費用を下げることに目をむけることが必要。

総資本回転率総資本回転率=売上高÷総資本(回))
投下した総資本で、1年間にどれだけの売上高をあげているかをみるもの。2回点以上は確保したいところ。

★売上高総利益率(売上高総利益率=売上総利益÷売上高×100)
粗利率のこと。これが低いと、数を売らないといけないから大変。ほんとは高く売りたいところだけど、安くしか売れないってことは、商品そのものに魅力がないか、仕入れや製造原価が高いか、販売する営業マンに力がないか。安く売るのは誰でもできる。高くても、お客さんに満足してもらえるように売るのが、営業マンのウデでしょうな。

売上高営業利益率(営業利益÷売上高×100)
これは、さっきの粗利率の計算から販売管理費が差し引かれている。だから、この率を上げようとするなら、販管費を節約するのも効果的。販売管理費には人件費が含まれる。人件費は毎年、上がる。昇給、昇格、新入社員が一人でも増えれば、一気に跳ね上がる。しかしながら、それを怖がっていては会社の成長は望めない。人件費はコストではなく、価値を生み出すことへの投資と考えていくべきだろう。