IT業界へ転職するなら28歳がリミットでしょう

35歳の友人が長年勤めた会社を辞めたそうだ。

今、求人があるのは保険、福祉、飲食、そしてIT。その中でも彼はITの業界に可能性を見出そうと、ソフトハウスの面接を受けたのだそうだ。しかし、残念ながらダメだったそうだ。

彼には申し訳ないが、私はそれでよかったと思う。彼はずっと営業職だったので、ITに関する専門知識はほとんどない。この歳でその状況からスタートするのは、やはり厳しすぎる。

営業職で重要視されるのは、お客様との良好な関係を築く能力。これに対してソフトの世界では、専門知識や習熟度が重要視される。コミュニケーション能力を軽視する訳ではないが、その能力は専門知識があってこそ生かされるものになる。

営業職と技術職、この2つの世界観はずいぶん違う。だから、その人にしてみれば思いっきりアウェイな職場で、これまで自分があまり認めてこなかったような人種の人達が上司になり、同僚になる。他人との関係構築の前に、自分の中での葛藤に打ち勝たないといけない。

さらに厄介なのが、プログラミングの思考回路を頭の中に作り上げること。これは年齢を重ねるごとに難しくなってくるもので、一般的には28歳がリミットだと言われている。

これだけ悪条件が重なっていると、万が一採用されたとしても、この仕事が好きになれるとは思えない。好きになれずに、この仕事を続けるのは難しいだろう。だったら、初めからやめておいたほうがいい。

やはり、これまでの経験を生かせる営業職を選択するのがいいと私は思う。この歳からの再スタートは厳しいものがあるかもしれないが、是非ともうまくいくことを願っている。