出張はグリーン車で

カンブリア宮殿、今週のゲストは世界一小さな歯車を作る樹研工業の松浦社長。世の合理化路線に背を向け、社員を規則で縛らない自由な社風作りで他社とは一線を画す。

月に一度、土曜日に行われる全体会議はなんとテーマなし。そして自由参加。何をしても自由という雰囲気が、逆に活発な意見や発想を生み出す。採用は面接なしの先着応募順。つまりは採用枠さえあれば、誰でも入社できる。そして定年制なし。自由に入れて、体の続く限りいつまでも働ける。社員の自主性を尊重してタイムカードなし。出張は社員の体調を考慮して、グリーン車。支払は全てカード。面倒な精算処理はなし。

このように、とんでもなく社員よりの仕組みでうらやましい限りだが、ほんとにこれでうまくいくのかと首を傾げたくなる。しかし、実際にうまくいってるのだからすごい。

自社の場合、出張では少しでも安い交通手段と宿泊先を探し、採用では自社の理念に共感できる人を選ぶためにたくさんの時間を使って選考する。会社の中では良かれと思って、細かい決まりがたくさんある。今までそれが正解だと思って一生懸命やってきたのに、やり方を間違っていたということなのだろうか?

松浦社長は「規則で縛ろうなんてのは、性悪説で考えているからですよ。私は性善説ですから」と言う。確かにそうかもしれないねぇ。うちの会社でも、細かい規則は思い切って取っ払ってみるかねぇ。社長と相談してみるとするか。

松浦社長がいいことを言っていたので忘れないように書いておく。

「偉くなろうとか、お金持ちになろうとか、有名になろうと思ってはダメ。そんなものは人生の結果であって、それが目的になると、とんでもないことになるよ。とんでもないことってのは、友達がいなくなるってことだ。人生の目的を誤ってはいけないよ。」

「人間誰しも何かしら光るものを持っている。ただし、自分ひとりで光を放つってのは難しい。誰かしら、背中を押してあげないといけない。それを見つけて、背中を押してあげるのが社長の仕事。1週間で見つかる奴もいれば、10年掛かる奴もいる。どれだけ信じて待てるかってのも大事だよ。」

テレビを見て思ったけど、ほんとに切れる社長ってのは、外見はそう見えないもんだね。ほんと、その辺のただのオヤジだもんね。あれは。いやはやマイリマシタ;;;